贅沢病ともいわれ、近年増加傾向にあるⅡ型糖尿病。
悪化すると「糖尿病性網膜症」「糖尿病性神経障害」「糖尿病性腎症」等様々な合併症を引き起こします。
治療法は食事療法や投薬、インスリン注射、運動等その人の状態に合わせて医師から指導されますが、一番大変なのが食事療法ですね。
食事療法では何を気をつけたらいいのか、食品交換表の見方も踏まえてご紹介したいと思います。
糖尿病の食事で気をつけることは?
糖尿病の食事療法と聞いて「食べてはいけない食材は何だろう」「何だったら食べてもいいんだろう」そう考える方が多いのではないでしょうか?

結論から言うと、食べてはいけない食材はありません。
何でも食べて大丈夫です。
ただし、食べる量や摂取カロリーは制限されます。
恐らく医師や栄養士から食品交換表に基づいて栄養指導があると思います。
1日の摂取基準カロリーに基づいて「単位」と呼ばれる基準に変換し食事制限を行います。
一例ですが、私の夫が35歳で糖尿病と診断された際は1日23単位で食事指導が行われました。
この単位数や表1~表6+調味料のバランスを守ることが糖尿病の食事で気を付けたいことになります。
糖尿病の食事療法が大変?
「単位数を守ることが大事です」とお伝えさせていただきましたが、大変かどうかはまだ理解しにくいかと思います。

何が大変なのか。
一番大変なのは外食です。
外食は私たちが思っている以上に野菜が取れません。
そして、炭水化物やたんぱく質は簡単に単位数を越えてしまいます。
大戸屋ややよい軒、街かど屋等のようないわゆる定食屋なら比較的バランスの良い食事は摂取しやすいです。
「ごはんと汁物とサラダとメイン」。
ファストフードなんかと比較するとバランスよく見えますよね。

食品交換表に載ってるたんぱく質(表3)って多くて1日合計7単位…。
1単位80kcalで、脂の多い魚や肉なら30~40g、白身魚や鳥むね肉で80~100gなんです。
食品交換表に写真付きで「このぐらいが1単位の目安です」って載っているので是非ご覧いただきたいですが、「は?すくな!!」って言いたくなる量です。
我が家では相談のもと、毎食表1に振られている1単位を表3に当てて摂取していました。
それでもすぐに表3だけは3~4単位ぐらい計上してしまうのでここが一番大変だと言えます。
外食や嗜好品の単位数目安も食品交換表に掲載されていますので参考にすることをおススメします。
糖尿病の食事療法、食品交換表の見方は?
糖尿病の食事療法を行う上であると便利な食品交換表。
先に注意していただきたいのですが、普通の糖尿病と糖尿病腎症で全然内容が異なりますので間違えないように注意してください。
糖尿病腎症の場合はカリウムの摂取制限等があります、注意してください。
食事は表1~表6に分けられます。
- 表1…主に炭水化物、穀物やイモ類、カボチャ等
- 表2…果物
- 表3…肉、魚、大豆、卵等のたんぱく質、チーズ
- 表4…牛乳・乳製品(チーズ)
- 表5…油脂
- 表6…野菜、きのこ、こんにゃく
チーズは乳製品ですが栄養素組成が牛乳等と違い炭水化物が少なくてたんぱく質が多いことから表3に分類されます。
ついつい摂取量が多くなってしまうのが表3と表5です。あとは分類されていませんが調味料の摂取しすぎも注意が必要です。
表6の野菜はどれだけ摂取しても大丈夫です。
野菜が苦手な方はキノコ類やこんにゃくがかさ増しに便利なので活用してみてください。


糖尿病の食事で気をつけることは?のまとめ
糖尿病の食事で気をつけることは摂取量を守るということです。
摂取していい範囲でならば何を食べても問題ありません。
Ⅱ型糖尿病患者の方はこの摂取量が守れていなくて悪化するという人が多いです。
過度なインスリンの分泌は血管を傷つけ、自身の身体を傷つけます。
私の父は余命宣告をされても不摂生を続けた末、週3で人工透析に通うようになりました。
たかが食事、されど食事です。
悪化する前にもう一度見直してみてはいかがでしょうか。