赤ちゃんがお腹の中で何かあったり、多胎児だったりすると行われる帝王切開。
実は日本では5人に1人が帝王切開で出産していて、しかもそのうち6割は緊急帝王切開なんだとか。
ご存じだと思いますが、帝王切開はお腹の中で苦しくなった赤ちゃんを救ったり、安全にお腹から取り出すために行われています。
そんな帝王切開ですが、通常の分娩と大きく異なるのがママのお腹に残る傷です。
この傷口ですが、横切開だと見た目は「ナイトメア・ビフォア・クリスマス」のジャックの口です。

「見た目ほど痛くない」という方もいれば、「めっちゃ痛い!」という人もいますよね。
そんな帝王切開での出産の勲章である傷とそのケアについて、2児を帝王切開で出産した私がご説明します!
帝王切開の傷が痛いのはいつ頃まで?
帝王切開の傷がズキズキ痛いのはだいたい産後1か月頃までです。

そのぐらいになると傷口はほぼ問題なくくっついていると思います。
ただ、傷口自体はくっついていてもふとした時に疼くことはあるので産後1年ぐらいはチクチク痛みが出ることもあります。
※この辺りは個人差が大きいです。
産後のママの身体は色々なところにダメージを負っていて見た目以上に大変です。
本人が「大丈夫」と言っていてもできるだけ身体の回復に努めさせてあげてください。
帝王切開の傷口はどのあたりにできる?
帝王切開の傷口はおへその下10cmぐらいの位置にできます。
帝王切開の切り方は縦切開と横切開の2種類があり、文字通り縦に切るか横に切るかの違いです。
それぞれについてご説明します。
帝王切開方法①縦切開
おへその下あたりから下に10~15cmほど縦に切る方法です。
赤ちゃんを素早く取り出すことができるため、緊急帝王切開の際に行われることが多いです。
お腹の真ん中に傷ができるため横切開と比較すると目立ちやすいのが難点です。
帝王切開方法②横切開
おへその下10cmぐらいの高さの位置を横に10~15cmほど切る方法です。
予定帝王切開等、比較的時間に余裕がある時に行われます。
丁度下着のゴムぐらいの高さになるため、傷跡が目立ちにくいのが特徴です。
逆にいうとゴムが傷口にちょうど乗っかってしまうとテープ越しであっても激痛が走ります。
傷口をできるだけ刺激しないことが綺麗に傷口を治す近道にもなりますので、3ヶ月ぐらいまでは傷口にゴムが当たらないものを選ぶことをオススメします。
帝王切開の傷口、ケアの方法は?
帝王切開の傷口には縫合した後にテープが貼られていることが多いです。
このテープですが、自宅ケア用にと退院時か一ヶ月検診の際に院内の売店等で購入するように指示が出ることもあります。
私自身も3Mのマイクロポアサージカルテープのような不織布のテープを購入しました。
このテープを傷口に対して垂直に貼ります。
テープの下で傷口はきれいに治っていきますが、時々ケロイド化してしまうこともあります。
傷口に違和感を感じたら皮膚科医等に相談するようにしましょう。
このテープは色々な役割があります。
傷口が洋服や下着との摩擦で傷つくことを防いだり、雑菌が入ることを防いでくれます。
皮膚や筋肉の伸び縮みで傷口に刺激を与えてしまうこともあるため、できるだけ貼るようにしましょう。
夏に出産した場合やあまりお肌が強くない人の場合、汗やテープでかぶれてしまう場合があります。
その際も無理せず皮膚科医等に相談するようにしてください。
私の帝王切開、術後体験談
私は2児の母です。
長女が妊娠8ヶ月頃の時から逆子になり、そのまま出産時までお腹のど真ん中に収まり続けたので予定帝王切開で出産しました。
次女の時はずっと頭が下の状態でいてくれたのですが、長女の時に帝王切開だったことから病院の方針で再び予定帝王切開で出産しました。
どちらの時も産後の経過は割とスムーズで産んだ日の夜~翌日にかけては子宮収縮や後陣痛の痛みに泣かされました。
私の率直な感想としてはお腹の傷よりこの時のズキズキくる方が痛いです。
長女は7月、次女は11月に出産したのですが、長女の時の傷は少しケロイド化してしまいました。
元々あまり肌が強くはないことと、汗やテープでかぶれてしまったんです。
貼りかえるタイミング等を確認しておらず、同じテープを長期間貼り続けたのも良くなかったみたいです。
なので「頻繁に貼り変えましょう!」とまでは言いませんが、様子見ながら定期的に貼り変えることをおススメします。
まとめ
いかがでしたか。
帝王切開を控えている方を更に怖がらせてしまったらごめんなさい。
最後に記事の内容をまとめます。
- 帝王切開の傷口がズキズキ痛いのは1か月後ぐらいまで
- お腹の切り方は縦と横がある
- 傷口のケアは不織布テープで保護
私は二人とも38週の予定帝王切開で出産したため、陣痛の痛みを経験していません。
人によっては今でも「お母さんになるなら普通分娩で産まないと!」とか言う人もいます。
帝王切開も立派な出産です。
陣痛は経験しなくても、赤ちゃんを出産したことは事実です。
会陰切開と場所は違うけど赤ちゃんを出産した時にできた傷口はあります。
一緒ですよね。
これから帝王切開で赤ちゃんを出産される方は大変だと思いますが、頑張って元気な赤ちゃんを産んでください。
帝王切開の傷口は日常生活の中でも負荷がかかります。
ご家族が帝王切開を予定している方はできるだけ負荷の少ないようにしてあげてください。
帝王切開の傷口はママの勲章です。
でも、時間がたつとあなたが思っているより目立たなくなるので安心してください。