アメリカで粉ミルクに菌が潜んでいたとして注目されているクロノバクター・サカザキ。
聞き慣れない菌の名前ですが、サカザキという部分を聞いて名前の由来が気になった方も多いのではないでしょうか?
そこで、クロノバクター・サカザキの名前の由来は何なのかや、発見者はサカザキという日本人なのか調査してみました!
クロノバクター・サカザキの名前の由来は?
クロノバクター・サカザキは菌の名前ですが、その名前にも必ず由来はあります。

クロノバクター・サカザキはクロノバクターという部分は腸内細菌科に 属するグラム陰性の無芽胞桿菌のことを指し、その名前はギリシャ神話の神クロノスが関係しています。
クロノスは子供に被害を与える(次々と飲み込む)恐ろしい神であったことから、新生児・乳児に感染症を起こすCronobacterの名前に由来すると言われています。
サカザキという部分はグラム陰性細菌の研究に多大な功績があった坂崎利一という人に献名して2008年に命名されたそうです。
クロノバクター・サカザキの発見者は日本人?
クロノバクター・サカザキの「サカザキ」という名前は坂崎利一という方に献名していると前述しました。
この坂崎利一という人が発見者なのでしょうか?

クロノバクター・サカザキの発見者は結論から言うと日本人ではありません。
献名とは生物の命名に際して特定の人物の名前を織り込むことで、発見者が特定の人に敬意を表して名前を使うこともあるそうです。
サカザキさんは発見に関わったわけではないということになりますね。
クロノバクター・サカザキは何が危険?感染するとどうなる?
クロノバクター・サカザキに感染するとどうなるのでしょうか?

クロノバクター・サカザキに感染すると、エンテロバクター・サカザキ感染症を引き起こします。
…聞きなれないので危険性がよくわかりませんよね。
エンテロバクター・サカザキ感染症は、健康な人が感染しても発症することはほとんどないそうです。
けれども、乳幼児(特に、未熟児、低体重出生児および免疫不全児)や、高齢者、免疫力の落ちている人が感染すると敗血症や壊死性腸炎を引き起こすことがあるそうです。
この菌が怖いのは脳に影響を及ぼす危険性があることだと言われています。
脳と脊髄を覆う髄膜を攻撃し細菌性髄膜炎を引き起こすと、一命を取り留めたとしても様々な影響を及ぼすと言われています。
クロノバクター・サカザキの名前の由来は?のまとめ
クロノバクター・サカザキの名前の由来は、子供に害をなすギリシャ神話の神クロノスと、細菌学者の坂崎利一さんからとったものでした。
坂崎利一さんはこの菌の発見者ではありませんが、グラム陰性細菌の研究に多大な功績があったことから坂崎利一さんの名前が献名されたとのことでした。
様々なものに対して免疫のない新生児の体内に入ると害になるものはたくさんありますが、粉ミルクのような「赤ちゃんが口にするもの」がこのような危険な細菌に汚染されていると怖いですね。
大切な命を守るためにも、より安全に子育てできる環境になるといいなと感じます。